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2008年04月23日

アンテナ島での作業

土曜、日曜は外出注意令がでるほどのブリザードでした。
今日は、ブリザード後のアンテナ島の点検と今年建てたダイポールアンテナの同軸ケーブルを引く作業と、給電部の取り付けを行いました。
今日は気温は−10度前後でしたが、風が10m以上あり、体感的に厳しい作業でした。

アンテナ島での作業
ケーブルドラムに単管を通して、建物のH鋼(左)とドリフト(右側の雪の吹きだまり)に乗せました。
いい具合に回転してくれます。やっかいもののドリフトもたまには役に立ちます。

アンテナ島での作業
積雪がありますが、とりあえず上を這わせました。
雪の上は抵抗がなく、布線は比較的楽でした。雪は年末にはとけるでしょう。

アンテナ島での作業
給電点は山の上で風が強く、長時間風上を向くと顔が凍傷になります。
コネクタ部分に自己融着テープとビニールテープを巻きますが、温めて使わないと使い物になりません。

今回点検したアンテナはすべて無事でした。




この記事へのコメント

  厳しい自然環境の中での作業ということがよく分かりました。国内で、雪が降ったからアンテナ工事はやめておこうというレベルではないですね。本当に寒い中ご苦労様です。
Posted by JA3TND黄瀬 at 2008年04月23日 06:16

極地の情報は究極の情報で参考になります。ところでアンテナもトラップは凍る、溶解に時間がかかる、湿度の高い気流などでどのように工夫されているのでしょう。また、零下に耐えるテープ類など特別な素材ものあるのでしょうか。また現時点でマルチバンドのビーム系で取り替えるとすればどんな系統になるのでしょう。
Posted by JR3TVH at 2008年05月26日 15:51

JR3TVHさん こんにちは
昭和基地付近は低温ですが、大変乾燥しているため、トラップの中が凍って性能が変化する経験は、今のところありません。
雪が吹き込まないように、継ぎ目はすべてテーピングしています。
テープ類は、低温時温めて使用しなければなりません。雪上車の暖房吹き出し口や、ヒーターを使います。
ガムテープやビニールテープ、自己融着テープは、一度ひっつくと、低温でも大丈夫です。
マルチのビーム系は八木が一番ですが、風が強いためローテーターが使えません。
Posted by ペンギン49 at 2008年05月27日 04:11

ペンギン49様 私は北海道の島の運用経験やアラスカの局から聞いた程度ですが、八木は秒速30m近い連続するシベリア高気圧の風でも垂直になり、Uボルトをのこぎりで切断しました。
トラップは湿気もあり、晴れていても地面を這う低さ、猛スピードの濃霧の塊が往来しでショートします。テーピングでは雨滴は防げても湿度で症状がでます。この場合、通風よく、乾燥するまで待ちます。
ロープが首に巻きつき窒息しそうになったことも。八木もロープで回す。
雪原、氷の上、氷解したタイガのような堆積した腐葉土壌での通信訓練の際は、主柱や八木は何人でどのように立てるか、岩にたてる方法はわかるのですが。
一番知りたいところでもあります。気をつけて乗り切ってくださいね。では。
Posted by JR3TVH at 2008年05月31日 22:38

JR3TVHさん こんにちは
こちらでトラップが使えるのは湿気が少ないせいというのがよくわかりました。
湿度はほとんど一桁台です。ブリザードがくると、解放した同軸は、静電気の火花が飛びます。
また、日本では着雪に注意が必要ですが、こちらは、風で飛ばされるのでほとんど心配ありません。
Posted by ぺんぎん49 at 2008年06月01日 15:20

ぺんぎん49さん、メールをお送りしましたが、何度もFailureとなります。制限がかかっているのでしょうね。残念です。乾燥しきっているのですね。ブリザードでなく雪であればその気温ですと旧雪印マークの結晶(笑)ということで、さらさらと乾燥し、それぞれの結晶が育つのが分るのでしょう。オゾンホールで熱帯地方の面積あたりの被爆量の何倍かの強烈なUVと、乾燥で皮膚も順応しきれるのか、無重力と異なる極限でのご苦労も知りたいと思っております。ブログまた拝見します。昨日も聞いていました。交信できるといいです。THX
Posted by JR3TVH at 2008年06月02日 16:10

JR3TVHさん こんにちは
メールは特に制限はかかってないと思います。
ブログのシステムの問題かもしれません。
HFは最近全然だめです。今週一週間で10局ほどしか交信できていません。
JA付近はEsなどの発生で低いところで反射しているようですし、こちらの電離層は、冬のコンディションでローバンド中心となっています。
毎日こりずに電波を出していますので、聞こえてましたらよろしくお願いします。
Posted by ぺんぎん49 at 2008年06月04日 01:25

そうですね。南極の冬なんですね。
熱帯以北の伝播状態が夏型に変わったからでしょうか。これから日本からはFAIのシーズンから、既にVHFでもマルチホップの6mでのEME、SSB,CWでの伝播も起こっているようですし、日本上空局地で発生するEs層がイオのグラムでもはっきりしてまいりました。
18などのハイバンドがついこの間、地元の局と18でできたのをSKYPEで聞かされ(笑)、まいっぺんチャンスがないかと期待していましたが、7メガ、それ以下となるとANTをはる場所、伝播が何時ころかなど知りたいところです。
アクティブなぺんぎん49さんらあってこそ、ひさしぶりに交信したいですね。
Posted by JR3TVH at 2008年06月09日 16:18

こんにちは 昨日日曜日で久しぶりにフリーだったので、11時LT(17時JST)から10Mから21Mでワッチ&CQを出しましたが、アフリカ以外とはQSOできませんでした。
イオノグラムにはF2層が確認できましたが、
14時位にJAが7Mで入感していましたが、QSOはできませんでした。
このコンディションでは、12時LT前後30分位は10から18Mが使えそうです。
それ以降は7Mに期待するしかありません。
7Mはおおむね13時LTから16時LT位でしょうか。
Posted by ぺんぎん49 at 2008年06月09日 19:30

こちらを先にお返事すべきでした。お時間を公開いただき有難うございました。感謝しています。いつかモービルの電波がとどきますように。なかなか私のような下々?には伝わらないので、ぺんぎん49さんの現地の情報、本当にありがたいです。確率はこちらは移動運用のみですので、低いかもしれませんが、ますます交信したくなりました!CU OTA
Posted by JR3TVH at 2008年06月11日 01:08
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